K-BP

K-BP支承

K-BP Bearing

維持管理に優れたK-BP支承

鋼橋では、特に支承部周辺に多くの変状が発生します。

線支承を用いた橋梁に変状が生じると、支承交換を行うことがありますが、同じ線支承へ交換すると、将来同様の変状が再発します。

維持管理性に優れた支承として開発したのが、K-BP支承です。

鉄道鋼構造物の検査・修繕の手引き 国土交通省鉄道局監修 鉄道総合技術研究所編 平成29年11月

Structural Overview

構造概要

Features

K-BP支承の特徴

一般的な線支承と比べて、次の特徴があります。

  • 長期耐久性(耐摩耗性)に優れる

    線支承では長時間の供用により、ソールプレートと支承本体との接触部に摩耗が生じ、可動不良や支承部周辺の変状の発生原因になります。

  • すべり板・支圧板・サイドブロック等の各パーツは、将来交換が可能
  • ゴムプレートにより全方向の回転に対応でき、斜角桁では特に有効
  • 形状寸法の自由度が高く、現地条件に合わせた設計・製作が可能
  • 汎用性の高い材料を用いているため、低コストで製作工期も短い

Comparison

他の支承との比較

K-BP支承は他の支承と比べて、設計・製作・施工性・コスト・維持管理面で優れた支承です。

線支承と比べると、摩耗の進行が緩やかであるため長期耐久性が期待できることや、斜角桁での複雑な回転挙動にも追従できます。また、万一の場合には各パーツの交換も可能です。これらにより、橋梁のライフサイクルコストの低減や、列車の乗り心地・走行安全性の確保にも寄与します。

なお、K-BPのKは、交換(Koukann)のKと、開発元である京橋ブリッジのKを称しています。

K-BP支承と線支承・BP-B支承との比較

線支承 BP-B 支承 K-BP 支承
設計・製作
  • 鋳物のため、原型・鋳型製作が必要。現場条件に応じた支承形状の自由度が低い
  • 製作に約3〜4カ月を要する
  • 鋳物のため、原型・鋳型製作が必要。現場条件に応じた形状変更の自由度が低い
  • 製作に約3〜4カ月を要する
  • 支承高さが線支承に比べて一般に高くなる。そのため、線支承から BP-B支承へ交換する場合、桁端部の改造を要する
  • 現地条件や要求性能に応じた設計が可能。 形状寸法の自由度が高い
  • 汎用性の高い材料を用いており、材料調達や製作性に優れる。約1カ月で製作可能
  • 支承高さを線支承と同程度に抑えることができる
製作コスト
  • (1.0とした場合)
  • 約1.1〜1.2
  • 約0.8~1.0
施工性
  • アンカーボルトの位置調整ができない。下部工の鉄筋と新しいアンカーボルトが干渉する恐れがあるため、下部工の調査・アンカーボルト位置を決定後に支承製作開始となる
  • アンカーボルトの位置調整ができない。下部工の調査・アンカーボルトの位置決定後に支承製作開始となる
  • K-BP支承に比べて重く、施工性に劣る
  • アンカーボルトの位置調整が可能。支承製作後にアンカーボルトの位置に合わせて、下沓ベースプレートにボルト孔を開孔できる。
支承機能(回転)
  • 橋軸方向1方向の回転が可能
  • 全方向の回転が可能
  • 全方向の回転が可能
維持管理
  • 長期間の供用により鋼材に摩耗が生じ、支承の可動不良や、支承部周辺のき裂等の発生につながる
  • 接触面の摩耗や、サイドブロックが破損した場合、支承の修繕は不可能
  • 線支承に比べて接触面積が大きいため、摩耗の進行が緩やか
  • 接触面の摩耗や、サイドブロック等が破損した場合、支承の修繕は不可能
道路橋支承部の改善と維持管理技術
土木学会 鋼構造シリーズ 17.2008
  • 線支承に比べて接触面積が大きいため、摩耗の進行が緩やか
  • 摩耗が進展した場合、僅かのジャッキアップにより、各パーツの交換が可能
  • 地震等により、ボルトやサイドブロック等が損傷した場合、各パーツの交換が可能
  • 上沓側を削り込んでゴムプレートや支圧板をはめ込んだ構造であるため、支承内部に水や砂塵が入りにくい
  • 鉄道橋での実績多数(主に京阪神エリア)。1999年以降、500基以上の実績を有するが、支承の変状は確認されていない

K-BP支承の性能について、各種検証・確認を実施(JR西日本と協働)

  • 実橋計測

    支承機能(鉛直支持・滑動・回転)を確認
  • 実橋で12年間供用したすべり板を取出し調査

    摩耗量の計測・確認
    焼付きや組成流動の有無を確認
  • 二軸載荷試験

    K-BP支承の挙動や摩擦係数を確認

参考論文:鋼鉄道橋における交換用支承の開発について 構造工学論文集 Vol.65A,2019.3

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